膝関節の痛み(2)(1999年10月6日)
日本人の膝は変形してくるとだんだんO脚になってくる傾向があります。
膝関節には、内側と外側に体重を受ける関節面がありますが、もともとややO脚傾向が
あるところに加えて、内側の関節軟骨が擦り減りやすいからです。これを予防するには、
靴の踵の外側が減ったままにしないこと、あぐらのような内側の関節面に偏った負担を
かける動作を避けることが大事です。
もしそれにもかかわらず変形性膝関節症になってしまったらどうするか。
変形の程度が軽いうちなら、前回お話したように、ももの筋肉を鍛える、体重を減らす
などで治せます。湿布やリハビリも有効です。注射や痛み止めの飲み薬もありますが、
一生それを続けるには体の負担が無視できません。できるだけ、体に負担のない
治療が優先することは当然ですね。
足底板という靴の中敷きを患者さんの膝の変形と足の形に合わせて作ることも有効です。
足底板によって体重のかかりかたを正しく調節することによって、膝の軟骨にかかる力を分散し
痛みを軽くすることができます。
足底板は装具ですから、保険が利きます。老人保険の人は自己負担なしで作ることが
できますから、作って損はないですね。ただ、上手に作るには熟練が必要です。また
はく靴も重要です。このあたりのことは、プロの整形外科医が、熟練した装具屋さんと
連携をとって丁寧に作成し、出来た後も、靴との相性などをこまめに調整しないとなかなか
十分な効果が得られないこともあります。ちっとも効かないとおっしゃっていた患者さんの
靴を見て、靴を正しく調整したら、大変有効であったという例も多く経験します。
危険も痛みもない治療法ですから、手術を考える前に、ぜひとも試みてみてよい治療法です。
これらの方法は程度が中ぐらいまでの膝関節に有効な治療で、それ以上の変化が起こって
しまうと手術を考えなければなりません。手術の方法については別の機会に詳しく説明します。
よくある質問の目次
ホ−ムペ−ジへ