●体の使い方の技術
●体の使い方がちょっと間違えているだけで腰痛がおこったり、肩が痛くなったり、
血圧が上がったりと、実にさまざまな故障がおこります。
これらの間違った理解、誤解を解きほぐすのは医師の重要な仕事です(時間がかかる
ばかりでお金にはほとんどまったくなりませんが)。
理解力には大きな個人差があります。説明するだけ無駄な人もおられますし
(ごめんなさい。でも事実です)、説明だけで十分な治療効果があがって手術が
要らなくなったり、薬が要らなくなったりする方もおおくおられます
(目からうろこが落ちたとおっしゃる方もいらっしゃいまして、それが誤解でなくて実際に
効を奏しているとうれしいものです)。
このような理解力は必ずしも学歴や、資格には関係しません。学歴が高いのにひどく
理解が悪い人もおられますし、こちらから細かく説明するまでもなく1を聞いて10を知る
人もおられます。これは私の説明がその方にうまく合わなかったから、その人にぴったり
分かる説明の仕方を洞察できなかった、あるいはその逆、であって患者さんの責任では
なくて、医師の責任もないわけではないのですが。
体の使い方の技術を指導するのが医師の仕事ですから、まあ体育の先生みたいなもんです。
実際、体育大学の教官には内科医や整形外科医がかなりいます。
「腰痛を注射1本で治してよ」なんてのは、むしがいいはなしです。まあこの人には
説明しても分かっては頂けないなって場合は、私だって注射はしますが。
まじめに、根本から治そうとすれば、「体の合理的な使い方」を辛抱強く指導しなければ
ならないのです。また患者さんは「体の合理的な使い方」を辛抱強く理解しなければならない
のです。
(2000年4月21日)
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